モニターE邸担当者によるコーディネート秘話

プラスアート推進会メンバーでインテリアコーディネーターの住吉さやかです。独立系インテリアコーディネーターとして、主に個人のお客様から直接ご依頼を受け、お引越しにともなうお部屋丸ごとトータルコーディネートを行っております。

プラスアート推進会で実施した『インテリアと睡眠調査』では、E邸のコーディネートを梅本 靖子さんと二人で担当しました。モニターさん5組の中では一番小さいお子さん(調査当時2歳の男の子)のいるご家族で、かつ現在のご寝室は将来の子ども部屋にする予定とのこと。また、調査内でいろいろな方向性のコーディネートをご覧いただけるよう、カラフルでポップなインテリアスタイルとしました。

目次

コンセプトは『水辺の森のゆかいな仲間たちと楽しい夢を見る

E邸は都心部なのに近くに大きな公園と海があり、自然豊かな環境にありました。また、リビングダイニングはご夫婦の好きなナチュラルなインテリアでコーディネートされており、続く寝室も同じインテリアスタイルでまとめることにしました。

その後、ピンときたのはつまようじで描かれたmomoni satoさんの動物のアートです。マナトレーディングさんのショールームで小鳥の柄の壁紙と小鳥モチーフのトリムを発見した時には、コンセプトは出来上がっていました。

オリジナルのカーテンに四苦八苦

コンセプトまでは順調に決まったのですが、その後カーテンをどうするかでかなり悩み、プラスアートのメンバーと相談を重ねました。E邸はお部屋の二面にある窓が角でつながっているいわゆるコーナー窓、また、窓から見えるビルが24時間照明をつけていて夜は眩しい、という環境でした。

当初は、ローマンシェードという生地を上下に上げ下げするスタイルを検討していました。その方が開けた時にすっきりし、かつすっきりした印象になるので、腰窓におすすめのスタイルです。しかし、コーナー窓の場合、どうしても角に隙間ができてしまうという最大の欠点があり、隙間から眩しい明かりが入ってくるので、却下となりました。

隙間の開かないようにカーテンにしよう、と決めてからも、カーテンの丈を床までにするか、現在の長さにするか、メンバー内からいろいろな意見出てさらに悩みました。床までの長さにすると、とても豪華に見え、断熱効果も遮光効果も高まります。一方で、モニターさんから「今後ベッドを買い替えて大きくし、位置を90度回転させることを考えている」とのお話があったので、床までのカーテンが模様替え後に邪魔になる可能性もありました。

最終的には、調査の目的である睡眠の質に関わる要素と、モニターさんのライフスタイルのバランスを重視し、遮光性があり模様替えにも対応可能な今の長さに決定しました。この辺りの優先順位の付け方は、通常の仕事と同じように考えています。

照明器具はシェードとランプにこだわり

照明器具は2つ、別のアイテムを入れています。ベッドの横に置いたコロンとしたフォルムが可愛いスタンドライトはBrandzeさんで取り扱っているLUMEN CENTER ITALIAのもの。毎晩お子さんに読み聞かせをする奥様が、まぶしくなく、しっかりと絵本が読めるように不透過シェードを選びました。

ベッドの足下にはルイスポールセンの定番、AJフロアをセレクト。こちらは壁やカーテンに光を当てて、間接光を楽しんでもらえるよう、ヘッドの角度が変えられるものを選びました。

そして、それぞれの器具にはSORAA社のViolet発光ダイオードを使用したLEDランプを入れています。睡眠と光の関係性は深く、太陽の下で見る色と同じ色で見ることができるただ一つのLEDだというこのランプを使うことで、より自然な状態へとリセットする効果を期待しました。

モニターさん宅への設置前に、自宅でこのランプを少しだけ使ってみたのですが、見え方が劇的に変わったり、体に目に見える変化が起きるほどではありませんでした。個人の感想になりますが、長く使ったり、全てをこのランプにすることで効果が高まる可能性はあると感じます。

アートはコンセプトで選んで!

私はアートライフスタイリストとしても活動しているので、アートをインテリアの一部ではなく、対等な存在というか、別物として考えています。特に、アートを入れる前と後の変化を見るためには、コンセプトがはっきりしていてインパクトのあるものをセレクトしました。

冒頭でご紹介したmomomi satoさんの動物のシリーズは、全てに名前がつけられていて、それぞれに性格がある、生きたキャラクターたちです。絵本の中から飛び出したようなコミカルな表情も可愛いですよね!

寝室に飾ることで、お子さんを中心に、ご家族みんなでアートからストーリーを想像して楽しむ、そんなコミュニケーションツールになってくれることを期待して選びました。アートの動物たちが夢に出てきて、壁紙の木の下で一緒に遊ぶ様子が想像できませんか?

アートとインテリアを調査させるように、クッションや照明器具にカラフルな色を取り入れて全体をコーディネートしています。

E邸の事例写真は以下のサイトでもご覧いただけます。

Class S interior design Houzz内プロジェクトページ『水辺の森のゆかいな仲間たちと楽しい夢を見る』

https://www.houzz.jp/hznb/projects/pj-vj~6359040

プラスアート推進会の経験豊富なメンバーが、45分 5,000円(税込)でオンラインコンサルティングを実施します。オンラインコンサルティング後、家具やカーテン、ラグ、ベッドリネンの提案、納品までご依頼いただくことも可能です。お気軽にご相談ください。